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Posted by チェスト at

2010年02月19日

自信というもの

「・・・私たちは卒業します。」
ヒメ役なりさは、最後の舞台あいさつで訥々と語った。
稽古の時ですら「終わりたくないね〜」と
半分笑顔、半分泣き顔だったなりさ。
リーダーとして、圧倒的なムードメーカーとして
最後の公演でのあいさつは、意外なほど落ち着いた口調だった。

公演終了後、奄美組・国分組を見送り
衣装の片付け、舞台や楽屋の清掃まで終え、
ささやかな乾杯をする。

11人のメンバー、一人一人が立ち、その親が横に立ち
それぞれの感想を語る時間。
3年生、かなえのお母さんは教員として与論島に赴任中。
3年間のヒメヒコとは、父と娘の二人暮らしの時間だったそうだ。
そのお母さんも、帰ってくる度に稽古に顔を出してくれていた。
娘に「頑張ってるね。」と声をかけると、かなえはこう言ったという。
「頑張ってるのは私じゃないよ。
 晩酌も我慢して送り迎えしてくれているお父さんだよ。」
その話にみんなが涙した。

3年生みやも、ヘルニアの痛みと闘いながら、
それでも何本もの注射を打ち、稽古に通っていた
ことをお姉さんが話してくれた。

みんなが僕に感謝していると言ってくれるけど、
それは逆なんだ。
僕に自信を与えてくれたのは、
まぎれもない君たちだ。

舞台の出来は、まだま改善の余地を残しているとしても、
こういった成長、友情、親子の愛情を生み出しているこの舞台は、
完璧なんだと、今回初めて僕は思うことができた。

何をやっても自信を得ることができなかった僕に、
初めて確かな自信を与えてくれた君たち。

外にばかり目をやっていたのは、まさに自信のなさからで、
僕は初めてこれでいい、これを続けていければいい、
そう強く思うことができたんだ。

はじめて手にした自信というものは、
案外しっとりと静かで、それでいてじんわりと熱く
僕の身体を浸してくれるものだった。

本当にありがとう。
おつかれさま!



  


Posted by taro at 13:11Comments(2)音楽・舞台 音楽

2010年02月16日

終演しました。

ヒメとヒコ2010、終演しました。
超満員のお客様。
奄美から来てくれた高校生たち。
国分中央高のみんな。
女子校音楽部のみんな。
キャストのみんな。

みんなの笑顔が
僕の頑張れる源です。

いろんな感動があったけど、
想いはまた少しずつ綴っていきます。

まずは日高裕之カメラマンの
写真でお楽しみ下さい。











  


Posted by taro at 00:24Comments(11)音楽・舞台 音楽

2010年02月07日

リハを終えて

本番を一週間後に控え、
全体リハーサルの一日。

一日やり終えて、帰宅すると
まだ9時にもならないのに、
どっと眠気が襲ってくる。
こんな日々も残すところ一週間。

三年目にしてようやく
リハもスムーズに流れるようになり、
それはバンドやスタッフ。
何よりも出演者たちとの
チームワークのたまもの。
よいチームで戦うことほど、
心躍ることはない。

チケットはとうに前売り完売してしまった。
あとは少しだけの当日券のみ。
チケット問い合わせは殺到し、
これも初めて味わう嬉しい悲鳴。
3年たったんだなぁ、
やっとここまで来たんだなぁと
感じた。

晩ご飯を食べながら、ぱらぱらと
眺めていたコミックは本宮ひろし
「俺の空」
何十回読んだか分からないページの
あるセリフが胸に止まった。

「人間て悩むのは当然でしょう」
「悩んで壁を乗り越えていく人間が勝利者です」

なぜ今、このタイミングでなのか、
本人には全く分からないのだが、
胸に迫るものがあった。

日々の稽古が終わり帰宅する度に、
ああするべきだったとか、
こう言うんじゃなかったとか、
反省以上に、がっくりしてしまう
こと多々あり。

そんな時、こんなふとしたセリフに
勇気づけられたりする。

願わくば、勇気を与える側に。
そんな仕事を残したいと思った。


2月9日(火)10:00〜
MBC「スバっとかごしま」に
「ヒメとヒコ」が登場します。
お楽しみに!  


Posted by taro at 21:05Comments(5)音楽・舞台 音楽