2011年04月11日

愚直なまでに善良な僕たちを。

アウトドアライターのホーボージュンさんのブログで紹介されたのですが、
とても衝撃的だったので、ここに転載します。
あるインターネット上への書き込みだそうです。

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「頑張ろう、頑張ろうって言うけど、家が流されたんだよ?」
と、
福島の兄に電話したら、言われました。



おまえ、ちゃんと分かってるの?
超つらいとき、「とりあえず帰りたい、もう帰りたい」っていう、
あの帰る家がね、全部流されたんだよ。
俺、もう、家ないの。
明日も頑張ろう!って決意するような場所がね、ないわけ。
今日も疲れたー!ってドア開けてホッとするような所がね、
全員、一瞬にして、心の準備もなく、いきなり11日から消えたわけ。
おまえ、家ないのに頑張れる?
服も漫画も、化粧道具も、アルバムも、大事にしてたもんも、全部いっきに無い。
よし、頑張ろう!って思える?
すげぇ言われてるんだけど、CMとかで、頑張れ頑張れとか。
ちょっと気を許すと、「一緒に頑張ろう!1人じゃない!」とか言うわけ。
いや、おまえら家あるじゃん?そのCM撮ったら家帰ってるじゃんって。
仕事もあるじゃんって。
おれ、船、なくなったんだぞって。
多分、漁師はもうできないと思ってる。
もう、なーーーんもない。
どう考えたら、今、頑張れるんだよ。
ちょっとでも頑張れる何かが、今、俺たちにあるのか?
「いや、今はこっちで頑張るから、おまえらは1年ハワイでゆっくりしてきな」
とか言われたい。
「おまえらが帰ってくるまでに片づけとくから。家も建てとくから」
とか言われたい。そしたら、俺だって頑張るよ。
毎晩、うなされるし、夜いつまでも眠れない。
流された人を何人も見た。
顔見知りも流された。
その頭にある映像を何回も思い出す。
そのたび、津波がこうくるって分かってたら、あの人を助けられたかも、とか。
時間が戻せたら、隣のおばあちゃんちに寄ってあげたかった、とか。
1人でも助けて英雄みたくなったら、まだやる気が起きたかな、とか。
俺、1人で逃げてきたわけ。
誰も助けなかった。おばちゃんとか、何人も追い抜いて逃げた。
重そうなもの持ってる人とかもいたのに。
もう100万回くらい、100通りくらい後悔している。
4日目にやっと町に行っていいと言われて、
どっから手をつけていいかわからないどころか、
いっそもう何もしたくなくなるような町だった場所を見て、
ここを復興だなんて、微塵も思えない。今も。
蓋をしたい。見たくない。
町を見ると、死にたくなる。
自分の人生は、もう終わったなって思うよ。
こっからは、もう、どう頑張っても金持ちにもなれないだろうし、
家だって、もう、二度と持てる気がしない。
何も希望なんかないよ。
そんな俺たちがさ、避難所で、CMでアイドルや俳優を見てさ、
「一緒だよ、1人じゃない」とか言われるたびに、
ああ、あの世界は自分たちとは、もう全然違ってしまったんだと思う。
家がある人の言葉だなーと。安定してるなーと。
そんなCMとかして充実もしてんだろうなーと。
家が流されてなくてさ、帰る場所があって、仕事があって、
地に足が付いてる人が、すげぇ神妙な顔で、
お洒落な服で、こっち見て何か言ってるな、と。
おまえに言われたくないと。ほんとに。何も言わないでほしい。
大丈夫なわけがない。
おまえらに大丈夫だよ、とか言われても、大丈夫なわけがない。
どう見たら、この状況が大丈夫になるのか、胸倉つかんで聞いてやりたい。
でも、怒る元気もない。やる気もない。
ボランティアや取材のやつらも来て、色々写真とか撮って、
「実際みると、テレビとかとは全然違いますね」とか言ってて、
数日たったら「元気出して頑張って!」とか言って、
自分たちの家に帰っていく。
正直、復興なんてクソ喰らえだと思うよ。



「何か、できることある?」
何を言っていいかわかんなくなって、兄に泣きながら聞いたら、
「正直、不幸になってくれたら嬉しい」
と言われた。
「俺たちを幸せになんてふざけたこと思わないで、
 俺たちの分、そっちもみんな不幸になってくれたらなー」
と言われた。
「俺たちを想って歌とか作られても今は不愉快だから、
 東京も全部流されて、それでも「頑張ろう」って言われたら、
 頑張るよ。その人の歌なら聴く。
 知らないやつに、馬鹿みたいに「頑張って」とか「大丈夫」とか言われると、
 今は正直、消えてほしくなるよ。
 募金は嬉しいよ。で、ボランティアじゃなくて、ビジネスで、仕事として、
 町を復興に来てくれた方が、こっちも気兼ねなく色々頼めて気が楽。
 正直、ボランティアに「ありがとう」とか言うのも苦痛。」
と。




兄と電話で話してから、テレビを見てたら、
すごくモヤモヤしてしまって書きなぐりました。


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ジュンさんとは以前イベントでご一緒したことがある。
今また復興支援のボランティアに、ジュンさんの持っている人脈や
メディアの力をフル活用して当たってらっしゃる。
ジュンさん、勝手に転載してすいません。
でも一人でも多くの方に読んでもらいたいと正直思った。

実際そうなんだと思う。
この「理不尽」とどう向き合っていくべきなのか。
思えば、戦地に生まれた子どもたち。
ハンディを持って生まれた子どもたち。
親に捨てられた子どもたち。
自分のミスは何一つ無くて、悪意も何一つとない人たちにも
不幸は訪れる。

誰も完璧な回答は持ち合わせてはいないけれど。

それでも信じていきたいと思う。
こんな状況になっても愚直なまでに善良な国民性を。
人目を気にして、だけど人の心配ばかりしる日本人を。


ぜひ皆さんも考えてください。
行動も必要だけど、じっくり考えることもやはり大事だと思うんです。





Posted by taro at 15:28│Comments(5)
この記事へのコメント
先日、私もこの記事を読みましたが、この場をお借りして正直な感想・意見を言わせて下さい。

確かに今回これだけ多くの方々が犠牲になり、被災者の中にはこのような正直な意見も多くあると思います。
自然の理不尽さを思い、彼らにばかり苦難を味あわせてしまっていることに、東京にいる自分でさえ罪悪感すら覚えてしまいます。
人間なので、良いものだけでなく、ここまで限度を超えると嫌なことも気持ちを共有させたくなる、それは多分自然な感情なんだと思います。。
一方で、そんな中でも、「頑張って絶対復興してやろう!」「3度目の津波からも必ず復興するんだ!」と何とか気持ちを強く持って、
食いしばっている方々、夢を持って笑顔でいる子供達が多くいらっしゃるのも現実です。

今はそうやって立ち上がろうとしている方々を少しでも元気づけ、ほんの少し背中を押してあげるためにも、
一日でも早く、復興に向けての手を差し伸べる時ではないでしょうか?
どうかこの記事に関しては、一つの意見として、一人一人が被災者の気持ちを理解し、冷静に受け止めるに留めて、
決して思い止まることなく、自分に出来ることから草の根的に行動を起こし、手を差し伸べていくことが大事だと思います。

先日、私も福島県へ炊き出しボランティアへ行ってきました。
いかに自分の生活をきちんと続けながら、できることをやってあげることが大切か、
彼らを想う意識さえあれば、自分の環境でできることをやるだけでも十分立派だなと思う一方で、
国民全員が自分のこととして考え、現地へ行くに越したことはないなと思ったのも正直なところです。。
私もGWを利用して、再びボランティアに行く予定でいます。
だんだん気温も上がり始めている今、少しでも早く被災地のがれき(ヘドロ)処理を行わないと、
更なる事態の悪化が懸念されており、復興に向かうには今本当に一人一人の手の力が必要だと思います。

ぜひ、このブログを読んでいらっしゃる方々にも多面的に考えていただければと思い、コメントさせて頂きました。
松永さん、この場で勝手なことを申し上げたこと、失礼をお許し下さい。

最後に、余談ですが、モンキーマジックのメンバーも毎日被災地でボランティア活動されており、
つい数日前にこのような映像を届けてくれました。
http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=rEOMGVsi6r4
Posted by Takako at 2011年04月12日 17:02
Takakoさん
コメントありがとうございます。
地震から最も遠かったこの地でいつも考えています。
もし僕が同じ境遇に立ったら、どう行動し何と発言していたんだろうと。
そんなこの今にも、原発の最前線で戦っている方がいることを。
誰が何といおうと、正しいと思ったことを、やり抜く勇気について。
僕はあったかい部屋で、こうして気楽なコメントを書いています。
募金は毎日しています。
これからも考え続けていきたいのです。
Posted by Taro at 2011年04月12日 21:53
今晩は。
先日の大震災の事です。
もしも昔みたいに私が東京に住んでいれば、
いてもたってもいられずに、
必ず現地へ飛んで行くでしょう。
私だったら、ご遺体を一緒に探して
あげるかもしれません。
だけど、太郎さんと一緒で、私は鹿児島在住です。
東北までの運賃を考えたら、そのお金を渡して、
お金を、私でなくお金を、有効にお役に立てて欲しいと思います。
近い人は近い人のお役目が有り、
遠い人は遠い人で、お役目が有るような
気がします。
また、この度の大震災で、亡くなられた方々が、
悔いの無い人生を送られていたら良いなあ、
という思いです。しかし若い方々は、残念だったでしょう。
もうどうする事も出来ません。私は鹿児島で
精一杯生きて行きたいと、思っています。
Posted by N美 at 2011年04月13日 01:46
すみません。
若干誤解を与えるようなコメントを書いてしまったようなので、少し補足させて下さい。
もちろん、こちらのブログを拝見されている大部分が鹿児島を中心とする九州・沖縄地方の方だと認識していますし、首都圏にいても、交通事情(手段)やそれぞれの生活を考慮すると、誰もが簡単に行ける場所ではありません。

ゆえに、
「いかに自分の生活をきちんと続けながら、できることをやってあげることが大切か、
彼らを想う意識さえあれば、自分の環境でできることをやるだけでも十分立派だなと思う」
と書きました。しかし、そう思う一方で、
「国民全員が自分のこととして考え、現地へ行くに越したことはないなと思った」のも、
現地へ行った正直な感想でしたので、上記の記事に対して率直な意見を述べさせていただきました。
少々不愉快に思われた方がいましたら、お詫び申し上げます。

ただ、被災者ではない私達が「今、自分に出来ることは何だろう?」と考えている根幹は皆共通しているはずですし、一人一人にできる役割が違うのは当然です。私達が今やっている目の前のこともすべては巡り巡っているものなので、それぞれの環境で想いを忘れずに、長期的に支援し続けていくことが何よりも一番大切だと感じています。

と、今こんなことを書きながらも、昨日今日と変化する原発報道には、ますます色んなことを考えさせられ、何を信じていいのかもわからなくなり、自分自身が立ち止まってしまいそうなのも正直なところです。東京にいても余震は強く、結構揺れています。それでも、私達には帰る場所があり、生活基盤を失っていない今、やることをやるしかないんだと言い聞かせる毎日です。
Posted by Takako at 2011年04月13日 12:50
太郎さんお久し振りです
沖縄からです
阿麻和利の舞台で姉妹で太郎さんのファンで応援に行ってました元気ですか

地元で頑張ってらしたんですね
ブログ内容いろいろ拝見しました
私も今自分の場所で1日を大切に生きる事しかできないのですが…自分自身がすごく辛い体験をした時に鏡をみて笑いまだ笑えるから大丈夫とよく自分を励まし乗り越えて来ました
同じ体験をした時に初めて人は相手の思いを知る事ができるのだと思っています
ただ今は今ある自分の命と居場所に感謝しながら生きていきたいです
Posted by RiNa at 2011年04月25日 03:18
 
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