しょうぶ学園に仙人がおりてきた。

taro

2007年05月28日 11:45

昨日は、吉野は菖蒲谷にあるしょうぶ学園のイベント「アート&クラフト」に出演した。


このしょうぶ学園との出会いは、楽団・彩の満田さんに

「とにかく会わせたい人がいるから」

と誘われて、足を運んだのが2ヶ月ほど前。


"伸さん"こと福森学園長の、その人柄にボクも虜になってしまった。



しょうぶ学園はいわゆ知的障害者の支援施設である。

しかし、その生徒さんたちの作品と言ったら、これはもう度肝を抜かれる"迫力"だ。

陶芸や木工、刺繍といった作品の数々。

そして、otto(オット)と呼ばれる打楽器楽団。


大胆でいて、不揃いな模様や不可解な文字たち。

気持ちに反応するかのように躍り出るオト、踊り出すカラダ。



すべては型破りでいて、どこかとても人間くさく、見た目ばかりを気にしてしまいがちなボクの常識を次々と打ち砕いていく。



ふだん、冗談ばかりとばし、みんなを笑わせてばかりいる伸さん。

彼は、そんな障害者のアートを優しく優しく包んでいるように見える。


だってボクが一番感動したのは、作品を飾るための棚や壁、ちょっとした装飾や、それらを包む建物すべて。

大事に大事に彼らのアートを引き立てる、無言の"うつわ"だちだ。


彼らの作品が「作品」たる理由は、その"うつわ"に込められた優しさにせいなんだと思った。



今回のテーマは、「しょうぶ谷に仙人がおりてくる」。



一年に一度、平和を願っておりてくるその"仙人"は、"伸さん"その人だった。


打ち上げで最後の最後に帰っていくボクたちを、おどけたポーズで見送る伸さんの笑顔に、ボクはそれを確信した。














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